【1992/01/04=光デパート】先日一部マスコミの電子出版システムにウイルスが進入する 騒ぎがあり、当局は各マスコミに警戒を呼びかけている。
発見されたコンピュータウ イルスは、80年代後半に流行した「北京3号」と呼ばれるフランス製ウイルスの亜種と みられている。「北京3号」は特定のパソコンに感染する比較的良性のウイルスであり、 このウイルスに感染したコンピュータはハードディスク上のテキストデータが一部強制的 に変換されるなどの被害を受ける。今回電子出版システムに進入したウイルスは「トレー ニング」を「レーニン」に変換するごく単純なものであり、「日本選手バルセロ ナに向け強化レーニン」「1日3分間でグングン学力が伸びる頭脳レーニン」などの見出しを不審に思った版工によって事前に発見され事なきをえた。
当局は 今回の騒動が左翼ゲリラの犯行であるとの疑いを強めており、事件直後に犯行声明を出し た「共産メディアゲリラ」の捜査に全力をあげている。「共産メディアゲリラ」の声明文 によると今回の犯行は「資本主義に加担する反動マスメディアへの鉄槌」であり「サブリ ミナル効果により人民を洗脳する資本主義メディアを逆利用し、人民を覚醒させる崇高な 」目的を持っているという。またこの声明文の中で今後犯行がさらにエスカレートし、「 サラリーマン」を「プロレタリアート」に、「あられました」「されました」等の敬語を 「だぴょん」に変換する新型ウイルスを散布することが予告されており、当局は対応策に 頭を痛めている。
【1992/01/05=光デパート】絵本やCMで有名な「ウォーリー」だが、実際にウォーリー を見たという目撃談が相次いでおり、「ウォーリー」人気をさらに煽る結果となっている 。
巷に流布しているウォーリー目撃談を年代順に並べると次のとうり。
なお、北山おさむなる人物がNTT、シャープ、日興証券などを相手どり、「ウォーリー は自分である」との訴訟を起こしている。原告は肖像権の侵害として2350万円の損害 賠償と、吹き替え男優を野沢那智から若山弦蔵にかえることを要求している。*60年代末パキスタン・インド国境
複数の目撃談が存在する。LSDを服用し ていた、マリワナを吸っていたなど相異なる証言が存在するが、「老子思想にかぶれた若 者」という点で共通する*70年大阪万博会場に「赤縞のスキー帽・長袖シャツ、丸 メガネ」の外人男性が目撃されている。彼は太陽の塔を見上げ、万博音頭を踊っていたという。
*80年前半フジテレビ「夕焼けニャンニャン」スタジオで右手を振り上げていると ころを、同席した高校 生複数が目撃している。「タイマンテレフォン」放映時の出来事 らしいが、木梨(とんねるず)氏は「覚えがない」という
*90年天安門CNNの記 者が「それらしき人」を目撃している。民主の女神像周辺にハンモックを吊って安眠して いた。「装甲車に轢かれた」説と「海外脱出した」説がある。
【1992/01/12=光デパート】おでんの種「ちくわぶ」に制癌癌効果があることが明らかに なり、ときならぬ「ちくわぶ」ブームが巻き起こっている。
事の発端は東日本の胃癌 発生率が西日本に比べ低いことに疑問をもった研究者が食文化の違いに目をつけ、おでん ネタと胃癌発生率との相関関係を調べたことによる。調査結果は「ちくわぶ」の驚くべき 制癌効果を明らかにした。「ちくわぶ」を日常的に摂取する調査群の胃癌発生率は摂取し ない調査群に比べ65%〜70%低かったのである。
各大学研究室は動物実験により 「ちくわぶ」摂取量と癌発生率との関係を立証しようとしたが、結果はかんばしくなく実 験は暗礁にのりあげた。しかし奈良バンブー医科大学の研究チームにより、ちくわぶは卵 といっしょに煮込むことで制癌効果が増大することが明らかとなったのである。その後研 究は進み、現時点では「ちくわぶ+卵+ゴボウ巻き」の組み合わせが最も制癌効果が高い ことが立証されている。
国立がんセンターの実験室では各種おでんネタの入ったビー カーが林立し、最も制癌効果の高いおでんネタの組み合わせを見いだすべく実験が続けら れているが、おでんネタの順列組み合わせは3千6百万ほどあり、最も制癌効果 の高いネタの組み合わせを発見するにはあと数十年の年月が必要という。
【1992/01/13=光デパート】ロシア共和国は対外債務返済、復興基金調達手段の切り札と して共和国制から株式会社への移行を検討している。
経済学者シャターリンの「株式 会社移行プログラム」によると、ロシア共和国は以下のプロセスをへて株式会社へと変身 する。
1.株式発行引受団(シンジケート)がロシアの資源的価値を見積り、抵当権を設 定す るシャターリン案に対して日本の証券大手各社は前向きの姿勢で応じる模様。深刻化する証 券不況打開の切り札としてむしろ歓迎しているようだ。ロシア株式会社の初代代表取締役 はエリツィン社長となるようだが、エリツィン自身はシャターリン案に反発している模様 。理由はシャターリンが名誉職である会長にゴルバチョフを推薦しているためとみられる 。2.シンジケートは抵当権に見合った額の株式をニューヨーク、ロンドン、東京各 証券取引所において発行する
3.ロシア株式会社は投資家に対し年1回の配当を行う 。配当率はGNPに比例するため、成長率に比例した低利の資金調達が可能となる
4 .投資家は配当、将来のキャピタルゲインの他に株主総会において役員および経営方針を 決定する投票権を得る。これに伴いロシアでは大統領制および選挙制が廃止される。
【1992/01/20=光デパート】米自動車メーカーが日本製自動車の呪殺を計画しているとの噂が広まり、日米自動車貿易摩擦は新たな局面を迎えている。
先日デトロイトの米自動車メーカー工場において、ブードゥー教の秘義に用いられる道具一式と日本車をかたどった泥人形が発見された。警察はこれを単なるいたずらと考え放置しているが、泥人形に模された日本車の売上が実際に低迷しはじめたこと、 全米自動車労連の幹部およびBIG3のCIOがブードゥー教の呪術師に接触したとの目撃談が広まったことから、米自動車メーカーが日本製自動車の呪殺を計画してい るとの噂が急速に広まった。
この噂に対し日本の各自動車メーカーは黙殺する姿勢を貫いているが、今年に入り 新たに別の泥人形が発見され、しかもその自動車のディーラーおよび購入者の身の上に不自然な不幸が頻発したことから、水面下で本格的な呪殺封じの対策に取り組みは じめたもようだ。
ある自動車メーカーは全国から霊能師、祈祷師をかり集め主要な自動車工場、ディ ーラーの周囲に呪術封殺の結界を張っている。日夜に及ぶ祈祷の結果、結界の周辺は霊的に浄化され、付近住民は「アトピーが治った」「寝たきりのオバアチャンが立っ て歩いた」等の霊的波及効果にうれしい悲鳴をあげている。
【1992/01/24=光デパート】漫画「サザエさん」の実在モデルといわれる女性が肺炎のため死去した。享年58歳。
この女性は東京都世田谷区桜新町在住の福田(旧姓磯野)佐々江さん。今月初めよ り音信不通となっていたため、不振に思って自宅へ様子を見にきた実子福田多羅雄さ ん(36歳会社員)によって発見された。発見当時すでに死後10日が経過しており、 現実の「サザエさん」は誰にも看取られることなく寂しい死を迎える結果となった。
福田さんは世田谷区桜新町の平屋一階建に両親と夫の満寿雄さん(現在63歳)と 暮らしてきたが、87年に父・波平(当時81歳)母・舟(当時79歳)が相次いで 死去。土地・家屋込みで市価8億円にのぼる資産に対し相続税数千万円を課せられた。
夫の満寿雄さんは当時懇意にしていた信用金庫の渉外課長に勧められ、相続税を延 納し信用金庫からの借入金によるアパート建設を行った。土地の担保価値はアパート 建設資金を余裕で上回ったため、これも渉外課長の勧めにより借入金による株運用を 行った。ところが株の大暴落により借入金の返済が困難となり、利子負担も重なった結果ア パート、土地双方を売り払わねばならないところまで追い詰められていた。晩年の佐 々江さんはこのことをめぐり夫との口論が絶えず、死の直前には別居状態にあったと いう。死後10日にわたり発見されなかった原因の1つであった。
喪主である多羅雄さんは「バブルが家族の全てを奪った。家族一緒に暮らせた昔が 懐かしい。テレビで『サザエさん』を見るたび涙がこみあげてくる」と心境を語って いる。実弟である磯野勝男さん(45歳自営業)は「貝や魚だから泡によわいってこ とかな、ヤッホー」とこちらは相変わらずのお調子者ぶり。
【1992/02/01=光デパート】NTT株売却益を見込むことのできない大蔵省が、歳入増の切り札として印刷局を 民営化する。民営化後の社名は(株)マネークリエイト。初年度50億円の経常利益 を見込んでいる。
マネークリエイトはその印刷、製紙技術を利用し様々な応用分野に進出するが、な んといっても稼ぎ頭に目されているのが付加価値をもたせた通貨、紙幣の発行だ。
民営化後の商品第一弾は「110円玉」。食品製造会社およびベンディング会社の 注文を受けて発行する。缶ジュースの値上げは、110円玉の流通を待って行われる 模様。
今後発売が計画されているのが肖像入り紙幣。既に販売促進用商品として注文が殺 到しているという。下北コインの話では、中山美穂の肖像入り千円札は既に3千円の プレミアムがついているという。読売ジャイアンツも各選手の肖像入り千円札を販売 するが、桑田投手の千円札は970円でしか買い手がつかないという。下北コインで は「金銭関係のゲンが悪く、敬遠されているようだ」と分析するが、読売ジャイアン ツ側は「ホクロが多い分偽造しにくいはずだ」と苦しい弁明を行っている。
【1992/02/01=光デパート】トマトに言語能力があることが立証され、生物学のみならず各方面に波紋が広がっ ている。
トマトの言語能力を発見したのはコオネル大学生物学教室の李助教授。トマトに微 電流を流し害虫を駆除する実験を行う際、トマトの電気抵抗が話声に呼応するように 微妙に変化することを発見した。李助教授が半信半疑で「ご機嫌はいかが、チャーリ ー(トマトの愛称)」と話しかけると、トマトの電気抵抗は急激な変化をみせたのであ る。
その後の実験と訓練により、チャーリーは人間ならば2才児に相当する言語能力を発 揮するようになった。この実験は世界各国で追試され、個体差はあるもののトマトに 言語能力があることは現在生物学の常識となっている。
李助教授はその後大学を退職、トマトと簡易に会話を楽しむことのできるマシン「 TOMATO TALK」を開発、販売している。「TOMATO TALK」は爆発的ヒットとなり、現在 トマト愛玩者は全米に4000万人以上いると推定される。
トマト愛玩者が増加するに伴い、トマト保護活動が盛んになりつつある。トマト使 用製品の不買運動が起こり、イタリア料理店の前ではトマト使用に抗議する市民団体 のデモが盛んに行われている。環境保護過激団体 EARTH FIRSTはトマト製品を製造す る食品会社へのテロを予告、こうした動きに対しデルモンテ、ハインツなどの食品メ ーカーは1995年をめどにトマト使用製品を全廃すると宣言している。
環境保護、動物愛護に熱心な共和党が政治目標としてトマト保護問題をとりあげる のは必至で、92年の先進国サミットの場において米大統領が主要議題の一つとしてト マトをとりあげるとみられる。日本は静観のかまえで臨むようだが、EC各国とくにイ タリアの猛反発が予想され、サミットの先行きに暗い影を落としている。
【1992/04/01=光デパート】テロ国家としての悪評が定着してしまったリビアの国家元首、カダフィ大佐は日本 における大がかりなイメージ巻き返し作戦を行っている模様。
カダフィ大佐はリビア大使館内に諮問委員会を設け、日本におけるイメージ巻き返 し戦略について検討を重ねてきた。委員会は検討の結果を具体的な行動策を提示した 「ニホン・アクション」レポートにまとめたが、そのなかで日本人の娯楽の王道は「 からおけ」であること、カダフィ大佐が「ぱんち」と呼ばれる「えんか」歌手にポピ ュラーな髪形に酷似していることを指摘し、大佐が「えんか」を歌うことで「からお け」バーにおけるステータスを獲得し、ひいては日本大衆のイメージアップにつなが ることを指摘した。
委員会の答申をうけたカダフィ大佐は、自らマイクを握り演歌「砂漠慕情」を録音、 91年暮れにCDリリースを果たしたが、今のところヒットにつながりそうな気配は なく、CDセールス、有線リクエストともに低迷を続けている。
信頼できる筋の情報によると、事態を憂慮したリビア政府は情報部員を日本に送り 込み、セールスアップを目的とした秘密工作を行っている模様。先程赤坂のカラオケ バー数件において購入した覚えのない「砂漠慕情」のLDが混入しているのが発見さ れた他、有線のリクエストにおいても不自然な組織票が投入された形跡が発見された。 秘密工作員の努力が実り見事ヒットにつながるか否か、今後とも目が離せない状況だ。
【1992/04/01=光デパート】アメリカにおいて今月、イラクのフセイン大統領が歌手としてデビューする。
イラク国営放送によると、ある朝フセイン大統領の枕元に予言者があらわれ、神の 言葉を歌とし世界に広めるようお告げがあったという。フセイン大統領は予言者の御 言葉を書き留め、早速イラクの著名作曲家に曲をつけるよう命令した。
フセイン大統領は悪魔の国アメリカにこそ神の御言葉を広める必要があると考え米 ポリドールレコードと契約、英訳詩を自ら歌いレコーディングを行った。詩の一部を 紹介すると、「たとえ今は(彼女と)離れていても、いつかはアラーの光もて帰らん」 と神の御言葉というより恋歌に近い内容。ロカビリー調のアレンジと相まって、ポッ プな仕上がりの曲となっている。邦題は「恋のスカッドミサイル」。
米政府はフセイン大統領歌手デビューを「悪趣味なプロパガンダ」と一蹴している が、詩の内容が核兵器によるクェート再奪回を暗示しているとの見方もあり、最近の イラク再軍備拡張傾向とあわせ警戒感を強めている。
元連合軍総指令官シュワルツコフは早速アンサーソングをレコーディング、フセイ ン大統領デビューに真っ向から対決する姿勢をみせている。曲はカントリー調で「た とえあいつが戻ってきても、彼女は俺が守ってみせる」という内容。邦題は「パトリ オットで狙い打ち」になりそうだ。
【1992/04/01=光デパート】ヤング・エグゼクティブ、通称「ヤンエグ」がワシントン条約の「絶滅のおそれの ある種」として認定された。この認定を受け厚生省は「ヤンエグ保護3法案」を来期 国会開期中に提出、絶滅の危機に瀕した「ヤンエグ」は法の手厚い保護をうけること になりそうだ。
80年代後半のバブル経済下において、証券、不動産、外資系企業を母体とし突然 変異種として大量発生した「ヤンエグ」は、90年に始まったバブル崩壊により急速 に数を減らしつつある。一時は「ニセヤンエグ」も含め全国に50万個体存在すると いわれた「ヤンエグ」は、今や絶滅寸前といわれており、特に今年に入ってからは1 月に新大久保、2月に歌舞伎町において発見された2例を最後に目撃談が途絶えてい る。
動物愛護団体の積極的な働きかけもあり、この度国会にヤンエグ保護3法案が提出 されることとなった。法案は残存する「ヤンエグ」が「ヤンエグ・スタイル」(BM W7シリーズ以上、アルマーニのダブル、純金ロレックス、ひげ、移動電話)を維持 するための補助費支給を骨子としている。
法案によって認定された「ヤンエグ」は一生バブル経済下の生活水準を保証される が、その代償として他のライフスタイルへの変更は禁止される。とくに移動電話に関 してはNTTの初期型を小指に引っかけて持ち歩くことが義務づけられており、MO VA、ミニモ等の最新軽量型電話の携帯は許されない。このような厳しい規制に対し 動物愛護団体の一部からは「セルラーに限って所有を認めるべきだ」との反対の意見 もあがっている。
【1992/04/01=光デパート】最近コンピューター業界において、コンピューターにお札を貼る奇妙な風習が広ま っている。
このお札は「コンピューター安全祈願不動尊」と呼ばれ奈良県の三橋不動尊が発行 している。このお札を貼ることにより「ハードディスクのクラッシュが起きなくなっ た」「CRTの寿命が延びた」「侵入したウイルスが自然消滅した」などの御利益が もたらされると風評が高まり、口コミで全国のコンピューター業界、ひいては一般家 庭にまで広がりつつある。
三橋不動尊の宗主、高橋源之助氏によると、長年愛用したコンピューターには霊が 宿るという。コンピューターを有効利用せず放置したり、新しい機種に頻繁に鞍替え したり、古いコンピューターをゴミとして処分したりすると、コンピューターの霊は 怒り霊障を引き起こすという。氏の話ではハードディスクのクラッシュ、頻繁に起こ る故障はコンピューター地縛霊が引き起こす例が多く、ウイルスは人為的プログラム ではなく憑依霊のしわざであるという。
三橋不動尊ではお札の発行だけでなく、月2回「コンピューター供養」を行う。こ の日には全国から使い古し不要となったコンピューターが持ち寄られ、護摩とともに 焼かれその炎は大空を焦がす。コンピューター霊の昇天である。
なお、三橋不動尊で発行するお札は「9800用」「MAC用」といったように機 種別に分かれている。高橋氏によると、「コンピューター霊界においても互換性はな い」とのこと。
【1992/04/01=光デパート】青森県津軽郡羽根滝村において、縄文後期の遺跡発掘中に「ペコちゃん型土偶」が発 見された。土偶の発見により、縄文後期から弥生初期にかけて今の青森県を中心とし て栄えたといわれる「古代不死矢文明」の存在がにわかに信憑性を帯びてきた。
古代不死矢文明は日本では珍しく遊牧を主体とした生活を営む不死矢人が築いた文 明といわれ、その食生活には牛乳がふんだんに取り入れられていたという。不死矢人 は牛を尊び牛をあがめた。牛の神として不死矢人の信仰を集めていたのが「ペコちゃ ん」である。「ペコちゃん」がぺろりと出す舌は、牛が反芻する様子を模したものだ という。この地方では現在も牛のことを「ベコ」というが、「ベコ」はもともと牛神 「ペコちゃん」に由来すると言われている。
牛の呼び名の他にも、この地方には古代不死矢文明を偲ばせるいくつかの点がある。 羽根滝村の奇祭「味留祈(みるき)祭り」は、ふんどし一丁の男たちが寒い中「味留 祈」と呼ばれる御神体を奪いあう祭りである。「味留祈」は牛乳とみずあめから作っ たボウリング玉のような巨大な飴で、牛乳を主食とする不死矢人の保存食といわれる。 またこの村の人々は一生に一度は東京神楽坂を訪れ、「ペコちゃん焼き」を購入す ることを暗黙の義務としている。「ペコちゃん焼き」とは焼き菓子の一種で、たい焼 きと原料・製法は同じだが、焼きあがりがペコちゃんの形をした神楽坂にしかない菓 子のことである。
購入した「ペコちゃん焼き」は食べられることなく村に運ばれ、仏前に添えられる。 2〜3日たつと「ペコちゃん焼き」は牛にささげられる。この村では、「ペコちゃん 焼を食べた牛は丈夫に育つと信じられているからだ。
【1992/04/26=光デパート】池袋サンシャインビルが、株式会社としまえんと広範な提携を結ぶことで合意した。 この提携により、都庁、ランドマークタワーに日本一高いビルの座を奪われ精細を欠 いていた池袋サンシャインビルは日本初の高層アミューズメントビルとして生まれ変 わる。
当ビルは既に大規模な改造工事に着手しているが、完成のあかつきには次のようなア ミューズメント施設が来訪者を楽しませるという。
・展望台からの下りエレベーターは廃止され、代わりに世界最大のフリーフォール マシンが設置される。搭乗者は200Mの高さから降下し、最大速度150km に達する未知の世界を体験する。なお、マシンの出口は新宿駅に直結するもよう。池袋サンシャインビルのアミューズメントビル化に対応し、西武電鉄および国土開 発は西武池袋線池袋−練馬間をシャトルループに改造する。将来的に池袋全体がアミ ューズメントパーク化する可能性が高いが、池袋は酔っぱらいの町でもあり、近隣住 民はフリーフォールやシャトルループから嘔吐物が町全体に散布されるチェルノブイリ状態を懸念している。・ビル全体が巨大迷路となる。設計者の話によると、迷路脱出に少なくとも3年の 年月が必要だとのこと
【1992/04/26=光デパート】東京ディズニーランドの経営母体である株式会社オリエンタルランドは、有限会社 八戸ツーリストを相手どり、登録商標無断使用に対する損害賠償と「デズネランド」 営業停止の仮処分命令を求め千葉地裁に対し訴えを起こした。
オリエンタルランドの訴えによると、東北地方において旅行斡旋業を営む八戸ツー リストは、宮城県の老人クラブを中心にディズニーランドと紛らわしい「デズネラン ド」ツアーパックを販売することにより、登録商標を侵害し不当な利益を得ていたと いう。
「デズネランド」は千葉県銚子市に建てられた八戸ツーリスト直営の娯楽施設。「 紳士の社交場、娯楽の殿堂」をキャッチフレーズに射的、輪投げ、コリントゲーム等 を揃えたアミューズメントパークというよりはデパートの屋上施設に近い遊園地であ る。ディズニーランドとの共通点といえば縫いぐるみが園内を闊歩しているくらいの もの。ちなみにねずみの縫いぐるみは「ちゅう太」と名づけられ、「デズネランド」 のマスコットキャラクターとなっている。
「デズネランド」ツアーは老人クラブのみに販売されていたが、ツアーの参加者の 多くが現在でも「デズネランド」こそ本物の東京ディズニーランドであると信じたま まであるという。今回デズネランドツアーが発覚したのも、デズネランドのおみやげ として参加者の孫がもらった「ちゅう太の知恵の輪セット」について、東京ディズニ ーランドに問い合わせがあったのをきっかけとしてであった。
【1992/05/03=光デパート】文部省は政府の諮問機関である労働性調査委員会の報告を受け、来年度より小学校 低学年から中学校における一般過程に「口寄せ」を導入する。義務教育過程からの育 成により、2010年までに50万人のイタコ養成を目指す。
労働性調査委員会では出生率の低下と高年齢層の爆発的増加による将来的な労働生 産性低下への対策として、未青年および高齢者の「イタコ化」を打ち出している。委 員会の報告によると、青森県におけるイタコ労働者実地調査の結果、イタコ労働者は 通常の労働者の1.3〜1.5倍の労働生産性を示すことが明らかになったという。 調査対象のなかには、専門職浮遊霊を口寄せすることで平日はプログラマーとして、 休日は鳶職として働き、成年労働者平均の2倍以上の収入を稼ぎだしているイタコ( 80歳、女性)も報告されている。
政府は日本の労働生産性維持のため大規模なイタコ養成を計画しており、今回計画 の一還として義務教育過程への口寄せ導入が決定された。今後高校、大学へのイタコ カリキュラム展開のほか、NHK教育放送における「スタンダードイタコ講座」開始 等、生涯教育のなかでのイタコ養成に取り組んでいく方針。
一部の霊界関係者は政府のこのような方針に対し、専門職浮遊霊不足を招くことへ の懸念を示している。既に理系研究職、コンピューター業界では浮遊霊不足および浮 遊霊の転職が顕在化しており、「霊界B-ing」等の求霊誌が発行部数を伸ばしつつあ るという。
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