吉野忍さんとともに東京福袋を主催するパワフルWEB主婦。 とにかくなんというか、とてつもなく言語中枢の反射神経が鋭い人である。 またカラオケのレパートリーも豊富。吉野忍さんの渋い選曲といい、 東京福袋メンバとカラオケにいくととても楽しいのだ。 ささやかな幸福
佐藤さん
ささやかな幸福 神社の境内。おみくじをひく男。おみくじは大凶。 おみくじを木の枝に結ぼうとすると木が倒れてくる。 少々気落ちして歩き始めると靴の紐が切れる。 しゃがんで靴の紐を抜こうとすると、頭に鳩の糞が落ちる。 さらにガッカリして歩き始めると滑べって転ぶ。足元にはバナナの皮。 舌打ちをしながらバナナの皮をゴミバコに捨てようとするとゴミバコがひっくり返る。 散乱するゴミ。腹を立てゴミバコを蹴飛ばす。 それを見た神主が憤怒の表情で追いかけてくる。 慌てて男は逃げ出すが足を滑らせて階段を転げ落ちてしまう。 階段の下に倒れ涙ぐむ男。 そこへ遠くから聞こえてくるギターの音色。だんだんと近付いてくる。 倒れている男の目の前に白いエナメルの靴が見える。  「あっ、バタやん!」 微笑みながら歌う田端義夫。幸福そうな男。 佐藤さん  雑踏にて。道ゆく人に次々に話しかけている。 私「佐藤さんですか? あなた、佐藤さんじゃありませんか?」  話しかけられた人々、首をふって否定しながら忙しげに去っていく。  さらに話しかける。 私「佐藤さんでしょ? 佐藤さんだよ、ね、あなた、佐藤さんに決ってる。」  若い女性の肩に手をかけ、ひっぱたかれる。  ヤクザ風の男に話しかけて、思いきり突き飛ばされる。  地面を這いずりながらも、懲りずに話しかけるのをやめない。 私「佐藤さん! ねえ、佐藤さんですよね? 佐藤さんってば!」  一人の男が立ち止まる。 男「あなたが佐藤さんじゃないですか。佐藤さん。」 私「えっ、ああ、俺が佐藤さんだったか。」  ほっとして、その男に礼を言おうとするが、男はすでに歩き始めている。  男、マドロスルックでギターを抱えている。 私「あっ、バタやん!」
config.rom TOPへ